こんにちは、イマジカデジタルスケープの伊藤和博です。

今回も先週に引き続き、AfterEffectsについてご紹介します。

今回は、モーショントラックという機能で、ビデオの一部分やオブジェクトの動きをトラック(トレース)し、その動きのデータを他のレイヤー等に適用して、動きを追いかけたり、他のビデオに作り替えたりする機能をご紹介します。


ビデオの動きをトラックする



モーショントラックという機能は、ビデオの中の動いている部分から、その動きをトラック(トレース)する機能で、トラックした動きは、他のレイヤー等に適用することが可能です。

まず、ウインドウメニュー→トラッカーを選択し、トラッカーパネルを表示します。次に、動きをトラックするレイヤー(ビデオレイヤー)を選択して、トラッカーパネルのトラックをクリックします。

自動的にレイヤーパネルが開き、トラックポイントが挿入されます。



今回は、白鳥のくちばしの動きをトラックし、その動きを他のレイヤーに適用してみたいと思います。

トラックポイントの中心には、アタッチポイントと呼ばれる十字カーソルが表示されるため、まず、アタッチポイント(十字カーソル)をドラッグで動かします。アタッチポイント動かした位置が、後にくちばしと同じ動きをするレイヤーの中心点となります。その周りに矩形の枠が2つ表示されますが、それぞれの枠は以下のように機能します。

●内側の枠
ターゲット領域:レイヤー内のトラック対象を定義する領域で、このエリアにある要素の動きをとらえます。

●外側の枠
検索領域:トラック対象の検索領域を定義します。このエリアの中にターゲット領域がはっきり見えていれば、フレーム全体ではっきり見えていなくてもかまいません。検索領域を狭くすると総じて検索時間が短くなりますが、トラックするオブジェクトが検索する枠の外に出てしまう可能性があります。

なお、トラッカーポイントは複数指定することが可能で、設定したトラッカーポイントはタイムラインパネルで確認することが可能です。



くちばしの黒い部分をターゲット領域(内側の枠)の中にいれ、一回り大きく検索領域を設定します。

ターゲット領域の設定後、トラッカーパネルの「分析」をクリックすると、くちばしの動きをトラックし、解析します。

解析後は、パスを生成し、無数のキーフレームを作成しますが、このキーフレームを調整することで微妙な動きにも対応することが可能です。






モーショントラックを他のレイヤーに適用する



くちばしの動きのトラックが完了したら、くちばしの動きと同じように動かしたいレイヤーに動きを適用します。今回はテキストレイヤーを作成し、その文字をくちばしと同じ動きに合わせます。



トラックポイントを設定した際に、最初に動かした十字カーソルの位置が、くちばしの動きと同じ動きにしたいレイヤーの中心(今回はAEの文字の中心)に定義されます。

次にビデオレイヤーを選択した状態で、トラッカーパネルの「ターゲットを設定」をクリックし、動かしたいレイヤーを指定します。続けて、トラッカーパネルの適用をクリックし、動かす軸を指定してOKをクリックします。



以下が、今回作成したビデオです。AEの文字は、十字カーソルの位置を中心に、くちばしで操られているように、トラックしたくちばしと同じ動きをするようになります(ビデオは画質を落としてあります)。





壁の文字を変更する



このモーショントラックは、平面的なトラックに対してつかうと有効な機能で、以下のように壁にペイントしてある文字を消すことも可能です。以下はAfterEffectsのオンラインリソースとして用意されているビデオからスクリーンショットを抜粋したものです。



仕組みとしては、まずビデオのゆれをモーショントラックし、壁の文字の上に、平面レイヤー(白)を重ね、その上にコカコーラの文字を重ね、それぞれをモーショントラックのターゲットとして動かしています。モーショントラックで動かすレイヤーを、元のレイヤーの動きの上に重ねて作ることで、下の動きを覆い隠すことができるため、同じ動きを使って、違うものが動いているように見える、という効果を出すことができます。

このオンラインリソースは、以下のURLでビデオ(英語)を見ることができます。興味のある方はぜひ見てみてください。

http://www.mackdadd.com/tutorials/coke_track_tutorial.mov




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