こんにちは、イマジカデジタルスケープの伊藤和博です。
さて、今回のブログは、前回の続き、Photoshopだけで作る、ビデオの作り方・その3をご紹介します。
前回は、静止画からビデオを作成する手順、前々回は、モーション、トランジションなどをご紹介しましたが、今回は、Photoshopから3Dオブジェクトを作成し、ビデオを作成する方法をご紹介していきます。


●影のアニメート(包括光源)


3Dオブジェクトを作成する前に、影のアニメートについてご紹介したいと思いますが、何かの影を動かす場合、影を作る元の光源が必要になりますが、まずは、包括光源というものについてご紹介しておきます。
包括光源とは、すべてのレイヤーに対して均一に照射される光源のことです。包括光源を使用すると、「包括光源を使用する」と指定したレイヤーを、1つの共通の光源で照らされているように見せることが可能です。
包括光源の照射角度を設定する場合は、レイヤーメニュー→レイヤースタイル→包括光源で設定することが可能です。




Photoshopではレイヤースタイルやタイムラインパネル上で、この包括光源を使用することが可能で、タイムラインパネル上では、この包括光源をアニメーションさせることが可能です。光源が照射している逆側には影が落ちますが、包括光源をアニメーションさせることでオブジェクトの影を動かすことが可能になっています。

タイムラインパネル上で包括光源を使用する場合は、タイムラインパネルのパネルメニュー→表示→包括光源トラックを選択して包括光源トラックを表示させた後、レイヤーメニュー→レイヤースタイル→包括光源で最初の照射角度を設定してキーフレームを打ち、アニメーションさせたいところまで再生ヘッドを動かした後、同様にレイヤーメニュー→レイヤースタイル→包括光源でアニメーションの最後の照射角度を設定すると自動的に最後のキーフレームが設定されます。





以下は、3つのシェイプレイヤーに、それぞれベベルとエンボスのレイヤースタイル(光源は包括光源を使用)を適用し、タイムラインパネルで包括光源をアニメートさせたものです。




●3Dオブジェクト


Photoshopでは、3d Studio、Colladaなどの既存3Dファイルや、既存の静止画などがらPhotoshopで編集可能な3Dオブジェクトを作成することが可能で、この機能自体は以前のPhotoshopのEXTENDED版でもありましたが、Photoshop CS6 EXTENDEDではこの3D機能が大幅に強化されています。
3Dオブジェクトは、テキストから新規3D押し出しを作成という機能で行いますが、この押し出しによる3Dオブジェクトの作成は、以前のブログ「Photoshop CS6 Bera・その1」の選択したレイヤーから新規3D押し出しを作成でお話しているため、作成方法は以前のブログを見ていただくとしまして、今回は3Dオブジェクトそのものと、ライトとカメラをアニメートさせたいと思います。


●メッシュ・ライト・カメラ


3Dオブジェクト空間でアニメートできるものは様々ありますが、その中でも主にメッシュ(3Dオブジェクトそのもの)、ライト、カメラを動かすとなかなか見栄えのするものになりますので、今回はこれらを動かす方法をご紹介します。


○メッシュ


ライトやカメラは動かさずに、3Dオブジェクトそのものを動かす場合です。どこを選択しておき、何ツールで、どこを動かせばいいのか?が少々複雑ですので、順を追ってご説明します。
まずは、任意のレイヤーやテキストレイヤーから、3Dメニュー→選択したレイヤーから新規3D押し出しを作成を選択し、3D化しておきます。
タイムラインパネルで、ビデオタイムラインを作成をクリックし、レイヤー名の▲を開けると3Dメッシュというものが表示されるため、その3Dメッシュをさらに開けて、レイヤー名を選択し、最初のキーを打ちます。




再生ヘッドをアニメーションの最後に移動し、オプションバーにある3Dオブジェクトを回転ツールを持ち、3Dパネル内のレイヤー名を選択すると、「3D選択範囲」というガイドが3Dオブジェクトの周りに表示されるため、「3D選択範囲」の中にあるXYZの各ガイドをドラッグすると、自動的にキーフレームが設定されます。




以下は、メッシュのみ、Y軸を中心に5秒間で半回転したものです。




○ライト


3Dオブジェクトへの光源は3種類あり、そのうち、無限遠ライトという光源がデフォルトで1つ設定されています。無限遠ライトは、指定した方角に対して直線的に照射する光源で、複数の無限遠ライトを追加することも可能です。3Dオブジェクトに対するその他の光源としては、ポイントライト(ボール状の光源)、スポットライト(円錐状の光源)があります。
無限遠ライトを動かす場合は、タイムラインパネル上にある3Dライトをさらに開けて、「無限遠ライト1」を選択し、最初のキーを打ちます。3Dパネル内の無限遠ライト1を選択すると、画面上にグレーの球体が現れるため、同様に再生ヘッドを最後に移動しておき、ライトを動かします。なお、ライトのカラーや照度の設定は属性パネルで変更することが可能です。




以下は、無限遠ライトのみ、5秒間で90度回転したものです。3Dオブジェクトにできる影も、ライトの移動に合わせて一緒に動いているのが確認できます。




○カメラ


同様にカメラも、タイムラインパネルの中にある3Dカメラで設定することが可能です。カメラもデフォルトで1つ、「初期設定のカメラ」が搭載されています。「初期設定のカメラ」を動かす場合は、タイムラインパネル上にある「3Dカメラの位置」を選択し、最初のキーを打ちます。初期設定のカメラを動かす場合、3Dパネル内では、「現在のビュー」を選択しておき、同様に再生ヘッドを最後に移動しておき、カメラを動かします。ライト同様、カメラのレンズサイズや被写界深度は、属性パネルで変更することが可能です。なお、初期設定のカメラを動かす際、XYZ各90度角以上、ドラッグしてカメラを動かすと、被写体である3Dオブジェクトを見失う可能性があるため注意しましょう。




以下は、初期設定のカメラのみ、5秒間で上方に動かしたものです。無限遠ライト1は動かしていませんが、3Dオブジェクトにできている影も、カメラの移動に合わせて一緒に動いてみえるのが確認できます。




以下のビデオが、上記全部をアニメートしたものです。メッシュと無限遠ライト1、カメラをほぼ上記と同じ手順で同時にアニメートしたものです。




たった1つのテキストレイヤーから、こういったビデオが作成できるまでにPhotoshopは進化しています。
あとは、Photoshopだけで3Dオブジェクトを自在に作成できるようになれば、少々凝ったビデオをサウンド付きで作成するのも可能になりますね。



もっとPhotoshopの使い方を詳しく知りたい方は!
Photoshop CS6 EXTENDED の使い方・基本トレーニングの受講がオススメです!

▼Photoshop CS6 EXTENDED の使い方・基本トレーニング




イトウ先生が、Twitterを始めました!
みなさんもぜひ、フォローしてくださいね!

http://twitter.com/itoh_sensei




■■イトウ先生のTipsNote(実践・新機能コンテンツ)アーカイブ■■


基本トレーニングの受講後に、さらに学習しておきたい内容やTips、新機能を、隔週1回(月2回)で公開しています。


●Macintosh基本操作編(意外と知らない操作も多い!?)
○入力モードや変換のショートカット
○デスクトップで使えるショートカット
○階層やファイルパスの把握に便利な機能

●Illustrator(AI)
○アウトライン化と孤立点の削除について
○データを軽く作る方法について
○シンボルの親子関係について・その1
○編集モード
○シンボルの親子関係について・その2
○カラーパネルの「使えるショートカット」
○カラー一括変換のグローバルスウォッチとは
○配置した画像のすばやい編集方法
○CS5新機能01:すべてのアートボードにペースト
○CS5新機能02:内側描画と背面描画
○CS5新機能03:Web・インタラクション用のデザイン
○CS5新機能04:遠近描画
○CS5新機能05:線パネルと線幅ツール
○AIのテキストのアピアランス
○SVGインタラクティビティ
○CS6の新機能:線へのグラデーションと不透明マスク・矩形以外のパターン図柄登録

●Photoshop(PS)
○消しゴムツールの活用
○ななめの画像をまっすぐにする方法
○自然な合成テクニック・角版
○自然な合成テクニック・切り抜き画像
○画像合成後の便利なショートカット
○調整レイヤー
○レイヤーパネルの不透明度と塗りについて
○不透明度のショートカット
○CS5新機能01:「コンテンツに応じる」機能
○CS5新機能02:絵筆ブラシと混合ブラシ
○CS5新機能03:人の記憶に近い画像・HDRについて
○CS5新機能04:パペットワープ
○CS5新機能05:3Dオブジェクトとアニメーション
○美しいモノクロ画像の作り方
○境界部分をきれいにカラー変更する方法
○Photoshop CS6 特集・その1(全3回)
○Photoshop CS6 特集・その2(全3回)
○Photoshop CS6 特集・その3(全3回)
○2つの画像の違いを調べる、差の絶対値
○Photoshop CS6だけで作るビデオ・その1
○Photoshop CS6だけで作るビデオ・その2
○Photoshop CS6だけで作るビデオ・その3

●FLASH(FL)
○Illustratorだけでできる、Flashアニメ
○CS5新機能01:IKボーンスプリングでバネアニメ
○CS5新機能02:コードスニペットパネルで簡単ActionScript3.0
○CS5新機能03:パターン描画ツール
○CS5.5新機能01
○CS6の新機能01:Toolkit for Create JS・その1
○CS6の新機能01:Toolkit for Create JS・その2

●InDesign(ID)
○CS5新機能01:マルチステートを使った、IDからFlashアニメの作り方
○CS5新機能02:アニメーションパネルとタイミングパネルを使った、IDのモーションプリセット
○CS5新機能03:キャプションの自動作成機能
○CS5新機能04:オブジェクトの間隔と配置
○CS5新機能05:画像一括貼り替え
○CS5.5新機能01:EPUB書き出し
○CS5.5新機能02:アンカー付きオブジェクト
○データ結合(メールマージ)
○CS6の新機能1:レイアウト・リキッドレイアウトと、ePub書き出し
○CS6の新機能2:コンテンツ収集ツール・コンテンツ配置ツール・リンクとして配置

●Dreamweaver(DW)
○CS5新機能01:新しいサイト定義と、CSSスターターレイアウト
○CS5新機能02:HTML5 Pack
○CS5新機能03:スマートフォン検証・CSS3のメディアクエリー
○CS5新機能04:ブラウザ検証便利ツール・Adobe BrowserLabについて
○CS6の新機能1:可変グリッドレイアウト
○CS6の新機能2:jQuery Mobile 1.0 と jQuery Mobile スウォッチ
○CS6の新機能3:CSSトランジション


●AfterEffects(AE)
○CS5新機能01:ロトブラシ
○CS5新機能02:新しい便利なショートカット
○CS5 パペットアニメーションと、時間反転キーフレーム
○CS5 ビデオや画像の型抜きについて「トラックマットとステンシルアルファ」
○CS5 動画の動きを捕らえて、他のレイヤーに適用する「モーショントラック」
○CS5.5 ワープスタビライザー
○CS5.5 ブラー・互換・タイムコード
○CS5.5 「シャドウを落とす・受ける」機能
○CS5.5 エクスプレッション・その1
○CS5.5 エクスプレッション・その2
○CS5.5 エクスプレッション・その3
○CS6の新機能1:ベクトルレイヤーからシェイプを生成
○CS6の新機能2:3Dカメラトラック

●FireWorks(FW)
○CS5新機能01:Device Centralと連携した、スマートフォンのプロトタイプ
○CS5新機能02:divのタイル背景の強化
○レイヤーパネル
○CS6の新機能:CSSプロパティパネル・CSSスプライト書き出し・jQuery Mobile テーマ

●その他
○Adobe Edge(Preview版)
○CS5.5:Adobe Audition「サウンドのカットとフェードイン、フェードアウトの設定」
○CS5.5:Adobe Audition「マルチトラックを使ったサウンド操作」