こんにちは、デジタルスケープの伊藤和博です!

今週は、CS5の新機能、「HDR(High Dynamic Range)Proに統合...」を使った、疑似HDRについてご紹介します。

この「HDR Proに統合」という機能は、CS4の「HDRに統合」の機能強化版になります。


HDRとは!?


HDR=ハイダイナミックレンジ、ですが、この機能を説明する前に、少し、ダイナミックレンジについてご説明します。

ダイナミックレンジとは、明るい部分と暗い部分との比率で、この比率が高い程、広範囲な明るさで画像を表現でき、豊かな階調で再現されます。

この、ダイナミックスレンジについてさらに知識を深めるために、まずカメラの「絞り」のしくみを詳しく知っておきましょう。

デジカメでの撮影時に画像の明るさを設定する場合は、「絞り」と「シャッタースピード」の調整=「露出」(露光)といわれる部分で行います。

人間の目は、明るいところを見た時に、瞳孔が小さくなり、それほど光を取り込まなくても良くなります。逆に、暗いところを見ているときは、瞳孔を開き、多くの光を取り込もうとしますよね。

デジカメも同様で、明るい部分に合わせてデジカメの露出を調整すると、絞りをより絞る(瞳孔を小さくする)ため、光がそれほど入らず、撮影する箇所にある暗いところは黒く潰れます。逆に、暗い部分に合わせると明るいところは白く飛んでしまいます。



つまり、デジカメで撮影した画像は、露出の調整によりどちらかに偏っている、ということが言えますが、HDR Proに統合を使うことで、より人間の記憶に残っている映像に近づけることができる、ということになります。

HDR Proは、アンダー(光量が不足して暗めの画像)と、オーバー(光量が多く明るめの画像)と、通常の画像(=オーバーとアンダーの中間の明るさの画像)をそれぞれ1つ以上使い、「完全に同じ画像」で「露出の異なる」画像を「3枚以上」つかって合成する機能です。

そのため、撮影時にこの3枚以上の画像が必要ということは、被写体は「静物=動かないもの」でないと、そもそも撮影できません。

また、カメラの専門家や多少興味がある方でなければ、デジカメはいわゆる「オート」の設定で、なかなか「露出」というものを意識して画像を撮影しない方が多いのではないかと思います。さらに、すでに撮影してしまった「1枚しかない画像の場合」は、「露出」を変えて再度「完全に同じ画像」を撮影するのは困難です。

そこで、今回は、「1枚しかない画像」から、アンダーとオーバーの2枚の画像をそれぞれ作成し、それらを合成して1枚の画像にする、疑似HDRをご紹介します。

画像によっては、レベル補正やトーンカーブの自動補正以上の結果が得られる場合もあるため、ぜひ活用してみてください。


HDRを作成しよう!


まず、画像を1枚用意します。



そして、色調補正パネルから露光量を選択し、露光量を-2程度にし、別名で保存します。



同様に、元画像に対して色調補正パネルから露光量を選択し、露光量を+2程度にし、別名で保存します。



露光量の数値を大きくしすぎると、後で合成する時にノイズの原因になりますので、注意してください。

オリジナルの元画像と、露光量を下げた画像、露光量を上げた画像の3枚をPhotoshopで開いておき、ファイルメニュー→自動処理→HDR Proに統合を選択します。



開いているファイルを追加をクリックし、EV(適正露出)を設定して、OKをクリックします。



露光量の設定次第で、画像にゴーストが発生している場合は「ゴーストを消去」にチェックします。



トーンやディテールを好みに合わせて調節したら完成!



元画像と比べると、かなり違う印象に仕上げることができます。



CS5から加わった新しい機能のプリセットから、フォトリアリスティックやシュールレアリスムを選択すると、より、人間の記憶に残っている映像に近づけることができます。



皆さんも、様々な設定で試してみてくださいね!



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