内容
「おもしろい!」の仕掛けを作る。
人が「おもしろい」と思うものをどうやったら作れるでしょうか? 「これっておもしろい!」というアイデアだけで成り立つものではありません。それには、「人がおもしろいと思う理由」やアイデアをプロダクトに落とし込む技術が必要です。
メディアアートやエンターテインメント技術を「役に立たないもの」から「役に立つもの」へ、価値そのものを変革させる技術。そのメソッドは未来につながっていきます。
エンターテインメントシステムをエンジニアリング的にとらえる
コンピュータゲーム、デジタルコンテンツ、ウェブサービス、アトラクションなど、ありとあらゆるエンターテインメントシステムがあふれている現在、何か新しいものを生み出すには何を考え、何を勉強する必要があるのでしょうか? この本では、「エンターテインメントシステム」という分野をエンジニアリングとサイエンスとデザインと教育といった多方面からの視点で構築して理論化しています。
本書の構成
第1章では、人々が新しい技術に触れ、楽しみ、表現者になり、産業になり、恩恵を受けるようなメディア、世の中の仕組みになるためには、どのようなプロセスが必要なのかを見ていきます。
第2章では、そもそも「遊び」が科学の歴史においてどうとらえられてきたのか、何を遊びととらえ、研究されてきたか。そして、その遊びの中でエ
ンターテインメントシステムがどう定義できるか、について取り上げます。
何か新しいエンターテインメントシステムを作りたいと思ったとき、何からどう考えたらよいか? 第3章では、エンターテインメントシステムの中にあるエンジニアリングの部分に注目し、検証してきます。
第4章では、エンターテインメントシステムを開発していく上での設計手法について取り上げます。「終了条件」と「レベルデザイン」、「マキネーション」、「ペルソナ設計手法」を使ったゲームデザイン。さらに、本書ではペルソナ設計手法を未来に向けて拡張した「動的複合ペルソナ」を提案します。
第5章では、本章では、より実践的な「未来に近づくための研究開発」の方法を検証します。
お詫びと訂正
読者の皆様、ならびに関係者の皆様に深くお詫び申し上げるとともに、この場で訂正させていただきます。
●P.18
本文「400fps」の表記に誤りがございました。
【誤】400fps
【正】秒速400フレーム
●P.27
本文の表記に誤りがございました。
【誤】 若い人たちが集まって
【正】任意の参加者が集まって
●p.47 (追加)
本文「sensorimotor play」の表記はPiagetの原著(フランス語)によるもので間違いではありませんが、より一般的な英語表記に統一いたします。
【元】sensorimotor play
【追】sensory motor play
注:「sensorimotor play」の表記は「sensory motor play」とも表記するようです。
●P.131
図版タイトルの表記に誤りがございました。
【誤】動的ペルソナ
【正】「複合ペルソナ」と「動的ペルソナ」
●P.154
本文「地財部」の表記に誤りがございました。
【誤】地財部
【正】知財部
●P.174
本文に複数箇所ある「逃げる」の表記に誤りがございました。
【誤】逃げる
【正】にげる